思いもせぬ新型コロナウイルスの発生で、日本では「3密を避けるように」「ソーシャルディスタンスを守りましょう」と言われていると思います。
日本人の習慣や性格的なこともあり、ニュースを見る限りでは前向きに取り組まれているように感じています。
それでは、ここネパールではどうなのでしょうか。
ネパールにおける(といっても私の見渡す範囲内の場所に限られますが)3密とソーシャルディスタンスについて考えてみました。
3密とソーシャルディスタンスって?
もうかなり浸透している言葉だと思いますが、改めてまとめてみました。
3密は3つの密、「密閉」「密集」「密接」を表しています。
この3つの密はコロナウイルスが感染しやすい条件だと言われていますね。
- 密閉・・・窓がなかったり、換気ができない・しにくい空間
- 密集・・・人が大勢集まったり、少人数でも近い距離で集まる場所
- 密接・・・人々がお互いに近い距離で会話、接触、運動などをする場面
コロナウイルスの感染を拡大させないために、これらの条件をできるだけ避けることが重要となってきます。
そして、人との間に社会的距離「ソーシャルディスタンス」を確保することを勧められています。
この人と人との間の距離は、世界的にも約2メートルと言われている国が多いようですね。
咳のしぶきが飛ぶ距離が2メートルくらいだとか。(くしゃみだと約3メートルらしいですが)
ネパールのショッピングセンターでも「2メートルの距離を保って!」と注意書きされている場所を何度か見かけました。
ネパール人の他人との距離感
では、実際にネパールでは3密の対策やソーシャルディスタンスは守られているのでしょうか。
以前、ネパール人のパーソナルスペースについての記事を書いたことがあります。
そのときにも書いたのですが、ネパールは人と人との距離感がとても近いです。(物質的にも気持ち的にも)
パーソナルスペースの感覚は日本に比べたらとてもせまい。
十分なスペースが周りにあったとしても、なぜか人がいる場所に集まりがちなように思えます。
ネパール人の生活習慣や特性などを考えると3密を避けるのは難しそう。
- 親戚や近所の人同士がいつも集まって賑やかに井戸端会議をしている
- 男性同士の場合は握手する習慣がある(中には手をつなぐ人も)
- もともと日本人ほどの距離を保って列に並ぶ習慣の人が少ない
一般的にネパール人はコミュニケーションスキルが高く、他人に対してもとても寛容で親しみやすい人柄の人が多いです。
そんなところが現在の状況下では裏目にでてしまってますね。
習慣って、急に変えるのは大変です。
ネパールでも、ソーシャルディスタンスが重要という意識は広まっていて、お店の前には立って順番を待つためのサークル印がつけられている場所も多いです。
でも実際には2メートルの間隔をあけるのには無理があり、「なんとなく」「気休め程度」というような気がしないでもありません。
あ、3密の「密閉」については結構回避できているのではないかと思います。
日本の建物に比べたら一つの部屋に対しての窓数も多いです。
そして、気温や天候に関わらず常に窓を開けたがるネパール人がほとんど。(バスや車に乗っている場合も同様)
密室に篭もって何かをすることは比較的少ないかもしれません。
結論:ネパールでソーシャルディスタンスは難しい
このように、ネパールでソーシャルディスタンスを確保するのは難しいと思います。
これからWithコロナの時代と言われてますが、ネパールでソーシャルディスタンスをとり入れた新しい生活スタイルを徹底するのはまず無理かな~と個人的には感じています。
ネパールは新型コロナウイルスによる死亡者数が世界的にみても少ない方なので、最初の頃より気を抜いている人がちらほら出てきました。
マスクをしてない人もわずかですが見かけますし、取り締まらなくてはならないはずの警察までもが市民と至近距離で井戸端会議をしている様子も。
のんびり平和な国民性がネパールの魅力ですが、感染の急増だけは避けてほしいと心から思っています。
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