ネパール料理にはたくさんの種類のスパイスが使用されています。
日本でも、インドカレーやネパールカレーを食べることができるレストランが多いのでご存知の方もいると思いますが、スパイスが味の決め手となっています。
ネパールではカレー以外でも飲み物や薬用として、様々な場面でスパイスを使用することがあります。
普段使用しない人にはあまり聞きなれないスパイスもありますが、今回は割とメジャーなスパイスをいくつか紹介したいと思います。
ネパール料理でよく使われるスパイスって?
ネパールの家庭でも日常的に使われているスパイスを13個選んでみました。
※カッコ内はネパール語です。
ターメリック(ベサール)
日本ではうこんとして有名なのがターメリックです。茎根の部分を乾燥させて粉末にしたものを使います。
カレーや野菜炒めなどには必ずといっていいほど使用する、ネパール料理には重要なスパイスです。
ご飯の色付けにも使われます。
消化や抗菌の面でも役立つとされている健康にも欠かせない食品で、二日酔いにも効果的と言われていますね。
ターメリックは味やニオイが独特で、たくさん入れすぎると主張が強くなってしまいますので料理人入れるときには分量に要注意です。(※苦みを強く感じる)
コリアンダー(ダニヤ)
コリアンダーは中国語の「香菜(シャンツァイ)」やタイ語の「パクチー」と言った方が知っている人がいるかもしれませんね。
生の葉のまま使用することもありますが、スパイスとして使用するのは種子とパウダー状のものです。
日本ではコリアンダーが苦手という人を結構聞くので、嫌な場合は少量にしましょう。
といっても生葉じゃない場合は、それほど強い香りはしません。
クミン(ジラ)
クミンはセリ科の一年生草本で、こちらも種子とパウダー状のものを使用します。
消化促進効果、減量促進効果が期待されると言われています。
料理の際、油を熱したところにクミンの種子を入れて焦がすと、香ばしい匂いが立ち上り食欲をそそります。
フェネグリーク(メティ)
フェネグリークはハーブ・香辛料の一種、マメ亜科の一年草植物です。
ヨーロッパでは古くから口腔病や胃腸障害に効果がある薬草として使われていたようです。
フェネグリークはあまり聞きなれない人も多いかもしれませんね。
日本語では「ころは」と言うようですが、「???」という感じですね。
フェネグリークはクミンシードと同じように、熱した油で焦がして使うことが多いです。
黒く焦がし過ぎると苦みが強くなり、料理自体が台無しになることもあるので注意が必要です。
チリ(クルサニ)
唐辛子です。
ネパール料理では青唐辛子を小さく輪切りしたものや、赤唐辛子のパウダーがよく使われます。
辛いのが苦手な方はもちろん省略しても構いません。
しかし、チリがある程度効いていないカレーでは「物足りない」と感じるネパール人は多いと思います。
ミックススパイス(ガラムマサラ)
要するに、たくさんの種類のスパイスを混ぜて一つにしたものです。
どのスパイスをどれだけ入れるかはお好みです。お店で売っているガラムマサラも、入っているスパイスの割合はそれぞれ異なります。
お気に入りのガラムマサラを見つけるか、量り売りのお店で自分好みのガラムマサラを作ってもらえば、料理の際に便利です。
山椒の実(ティムール)
山椒の実はそのまま食べると辛いような酸っぱいような不思議な食感です。
舌が痺れるような感覚になります。
ネパール料理ではカレーに使われることもありますが、山椒をすりつぶして、トマトの漬け物(ゴルベラコアチャール)に使うことが多いです。
独特な味わいですが、トマトの漬け物にはこれがなければ味に締まりがでません。
マスタード(トリ)
マスタード=からし菜。アブラナ科の一年草の種子で、その種子を乾燥させたものを使用します。
大根や他の野菜の漬け物を作るときに使用されることが多いです。
刺激的な辛みが特徴的ですが、やや苦みもあります。
にんにく(ラスン)
にんにくパウダーも手に入りますが、生のまま炒めて使う人がほとんどだと思います。
にんにくはしょうがと合わせて、ネパール語で「アドワラスン」といい、セットでネパール料理には欠かせないスパイスです。
にんにくの香ばしいにおいと、他のスパイスの香りの相性がピッタリです。
しょうが(アドワ)
にんにくと一緒に生の生姜がよく使用されます。
生姜は体を温める作用があるので、飲み物にもよく利用されています。
カルダモン(スクメル)
カルダモンは特有の味と樹脂性の香りを持つスパイスで、ショウガ科の複数の植物の種子から作られています。
カレーなどの料理にも使われますが、ブラックティーの香味料としても役立ちます。
消化器、呼吸器官の調子を整えたり、口臭予防としての効果も期待できます。
クローブ(ルワンダ)
クローブは日本語で「チョウジ」と言います。
使用するのはチョウジの花のつぼみ部分を乾燥させたもので、肉料理やカレー料理との相性が抜群です。
カルダモン同様、料理だけでなくお茶などの飲料にもよく使用されています。
鎮痛効果・抗菌効果が期待できるため、歯痛や歯肉炎の際に役立ってくれます。
かなり刺激的な味と香りがするので、苦手な日本人も多いのではないかと思います。
シナモン(ダルチニ)
カレーの隠し味としてシナモンスティックを一緒に煮込むと香りが良くなります。
血液循環の改善や抗酸化効果が期待できると言われています。
シナモンも料理だけでなく、お茶やコーヒーによく使用されています。
たくさん紹介しましたが、ネパール料理を作るのに全てを用意する必要はありません。
個人的には「ターメリック(粉)」「コリアンダー(粉)」「クミン(種)(粉)」「メティ(種)」さえ用意できれば、あとは塩を加えてそれなりの美味しいネパール料理が出来上がると思っています。
ネパール料理に使われるスパイスはどこで手に入る?
もちろんネパール現地では、どこでも手に入ります。
スーパーマーケットでパックになって売っているものもあれば、個人の商店や市場などで量り売りをしている場所もあります。
量り売りのお店では自分の家庭でいつも使っているように、前もって別々のスパイスを調合してもらってから受け取ることも可能です。
それぞれのスパイスを調合する量も各家庭によって異なり、料理の味にも家庭の味わいが出てきます。
もし日本でこれらのスパイスを手に入れたいのであれば、インド・ネパールを始めたとしたアジア地域の食材を売っているお店にいけば置いてあると思います。
または、通販を利用すると便利かもしれません。
検索すれば取り扱っているお店も多いことがわかります。
まとめ
以上、ネパール料理に必要なスパイスについて紹介しました。
料理をする際は慣れるまで本やネットの見よう見まねで作ることになるかもしれませんが、何度もスパイスを使っているうちに、それぞれの特性がわかるようになると思います。
興味がある方はぜひネパール料理に挑戦してみてください。
もしよろしければ、私の作る「テキトーネパールカレー料理」も参考にどうぞ!
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