現在、日本では親の1人が子供の世話を全て行うという「ワンオペ育児」が多いと聞きます。
そしてそのワンオペ育児を行うのは大抵母親だったりします。
私が子供のころは核家族じゃない家庭も多かったし、近所の人たちも何かあれば助け合って生活していた気がしますが、今で母親1人で子供の世話をしなくてはならない現状。
ん~ネパールに住んでいると、日本との育児の違いをかなり感じずにいられません。
今までネパール人でワンオペ育児をしている人を見たことがありません!(これ、ほんとに。断言できます。)
ネパール人女性は育児に関しては楽
ネパール人女性が決して手抜きをして生活をしているというわけではありません。
一家の家事全般を行うのはほとんど女性ですし、家族の人数が多いネパールでは料理や洗濯をするのも日本より大変です。
ただ、育児に関していうならばネパール人女性は日本人女性よりも負担が少ないように感じることが多いです。
その理由は次のとおりです。
子供は周りの大人みんなで育てるという風潮がある
ネパール人は日ごろから赤ちゃんや小さな子供に接することに慣れています。
元々、人との関わりを優先にして生きているので、周りの人を見る余裕があります。
若い兄ちゃんや、怖そうな顔をしたおじさんでも、小さな子供をみかけると話しかけてきます。
バスが混んでいたら膝の上に乗せてくれますし、抱っこしてくれたり一緒に遊んでくれたり、小さい子はとにかく大人気。
核家族の家庭は日本ほど多くなく、母親が外で働いていれば祖父母が家で子供の面倒をみることも珍しくありません。
孫のためにご飯を作ったりお風呂に入れたりするおばあちゃんもよく見かけます。
毎日育児と家事を一人で背負いこみ、誰にも助けてもらえずノイローゼになる母親・・・なんてネパールではありえません。
子供は子供同士で遊ぶ
日本では母親が子供に色々と遊びを教えてあげたり、遊びの相手をさせられて疲れ果てる・・・ということがありがちですが、ネパールではそういった光景がほとんどないです。
子供は子供同士で遊んでいて、大きい子が小さい子の面倒をよくみています。
まだ小さい子なのに、自分より小さい子供を抱っこしていることも。
私はそういう場面を見ると、ハラハラして口を出したくなるのですが、「子供は子供で遊んでいるんだから放っておきな」とよくネパール人に言われます。
「いやいや、もう少し気にかけて見ていた方が・・・」と突っ込みたくなるくらい放任主義の親もいます。
日本人の私から見るとネパールは危険な場所とか、汚い場所とか多いんですけどね・・・・・
父親も育児には割と積極的
男尊女卑の考えが根強いネパールですが、父親の育児参加は日本より進んでると感じることもあります。
オムツをかえてあげたり、お風呂に入れてあげたりっていうのは女性が行っていることがほとんどですが、教育関係のことになると父親も積極的に関わっているように思えます。
学校の送り迎えや学校行事関係でも父親の参加率が高いです。
まぁ日本のお父さんと違って、昼間でも会社に縛られている人が少ない。という理由もあると思いますが・・・
教育面だけでもしっかり父親が関わってくれれば、母親としても助かりますね。
でも、日本人にはワンオペ育児が向いている気がする理由
と、ネパールの育児のメリットについて書いてみましたが、実際にネパールで子育てしている日本人の私はどうかというと「ほぼワンオペ育児」です。
近くに親戚もいるし、近所の人たちもウチの娘を可愛がってくれます。
また、旦那も昼間はずっと仕事に縛られているという生活スタイルでもありません。
子供をみてもらおうと思えばいくらでも見てくれる人はいるのですが、私の方から辞退してしまいます。
その理由としては、「無制限にお菓子を与えるので心配」「見てると言いつつも見ていないので怖い」「衛生観念が違う」などがあります。
はっきり言ってしまえば、しつけが日本人より適当な面があります。(それが悪いとは言いませんが)
日本で育った日本人女性がネパールに移住して子育てする場合、どんなに周りに子供の面倒を見てくれそうな人がいても、喜んで全てをお任せする人は少ないのでは?と思います。
とは言っても、時々は助けてもらったり遊んでもらうことはもちろんありますし、大変ありがたいことだとは感じています。
子供にとってはワンオペ育児よりも、たくさんの人と触れ合って育った方が良い影響があるのではないでしょうか。
これからもネパールの子育て環境に頼りすぎず&拒みすぎずに、ほど良い加減でやっていけたらなぁと思っています。