ネパールの学校内は英会話のみ!?ネパールの早期教育事情とは

ネパールの生活・習慣

 

私がネパールに住むようになって驚いたことの一つに、ネパールの教育があります。

ゆったり、のんびりとしたネパールのことだから、教育だって適度に力を抜いて行っているんじゃないかと想像していました。

でも全然ちがいましたよ。

ネパールは教育に関してはとてもシビア。かなり熱が入ってます!

早期教育が盛んなネパールの教育事情についてまとめてみました。

ネパールの教育の流れ

ネパールには日本のような義務教育はありません。

貧しい家庭の子供や村に住んでいる子供など、満足に学校に通えない子供たちもまだまだ多いです。

でもカトマンズでは周りを見渡すと、ほとんどの子供は幼稚部から学校に通い始めています。

幼稚部過程が修了すると、日本でいう小学1年生へ上がります。

ここからは10年制です。

10年間しっかり勉強し、10年生が終わるころにはSLCという全国統一の学力試験が行われます。

この「SLC」が結構厳しいらしいです。

うちの娘はまだ小学校ですので、まだまだ先だと思って気楽にしていますが、周りの親戚の子供たちをみていると「SLC」=その子供の人生を決める一大イベント と思っているように感じます。

このSLCで合格点をとらなければ、次の「カレッジ」へは進学できないシステムになっています。

SLCをパスすることによって、今までの10年間の修了認定と、次の進学への資格が認定がされる訳です。

それは確かに一大イベントですよね・・・

SLCの合格率が思ったより高くないことも驚きです。

その年にもよりますが、合格率は全国の公立・私立合わせて6割前後。

特に、学費は抑えられるけど教育の環境が私立に比べて整っていない公立学校の合格率は厳しいようです。

この試験に落ちてしまった生徒の中には、ショックのあまり自ら命を絶つ子もいるそうです。

幼いころから競争中心の教育で育ってきたネパールの子供にとっては耐えがたい出来事なのでしょうか。

周りの大人たちからの期待やプレッシャーも重圧となっているのかもしれません。



小学校にあがる前から始まるネパールの早期教育

幼稚部時期には、プレイグループ・ナーサリー(年少)・LKG(年中)・UKG(年長)となりますが、親の都合や子供の成長具合によりどこから入学させるか決まります。

今はお母さんも働いている家庭が増えてきているので、まだ1歳のうちからプレイグループに入る子供もいます。

うちの娘は3歳からプレイグループに入りました。

なんと、この頃からホームワークがありました。

といっても、まだ鉛筆を持つのもやっとの年齢です。

ノート1ページに大きく「A」と書いたり、簡単な絵を描いたりといった程度のものでした。

学校でも遊び中心で、形だけ勉強しているという感じでした。

どころが、ナーサリー(年少)に上がってからは本格的に勉強です。

英語・ネパール語・算数が中心。

Exam(テスト)も年に3回あります。

ホームワークは毎日出されますが、もちろん本人はまだまだやりたがりません。

テーブルの前に座らせるのがやっと。

自分ではやり始めませんので、どうにかやらせようと親が必死になるしかありませんでした。

このころは一番大変でしたね。

どう考えても子供の年齢と勉強内容が合っていないと思えて、無理やりすぎるネパールの教育に不信感を覚えていました。

娘がLKG(年中)の頃のホームワーク用ノートです。

英語もネパール語もしっかり書かされます。

成長した今となってはもう用のないノートですが、書かせるために私もとても苦労したので、今も捨てられずにいます。

汗と涙の思い出のノートです(笑)

小学校にあがってからのネパールの教育は・・・

大きくなるに連れ、自分で勉強するようになったので私も楽になりました。

というか、勉強内容がすでに私にはついていけないレベルになってきているので、お父さんにみてもらうか、本人に任せています。

幼稚部のころは

「小さいころからこんなに詰め込んでどうするんだ」

「この年齢のころはお絵かきしたり工作したり想像力を養った方がいいんじゃ・・・」

と感じていました。

でも今のネパールの教育環境では、幼稚部からある程度知識や勉強の習慣をつけておかないと厳しいのが現状です。

10年制の学校に上がってからは学校内の会話は英語のみ。

教科書も英語で書かれています(ネパール語の教科以外)。

ある程度の英語の基礎がなかったら学べません!

といっても、子供たちも全てをわかっているわけではなく英語環境の中で自然に身につけていっている感じですね。

今では私の英語の発音が変すぎると娘からの指摘がはいります・・・

 

正直、学力重視のネパールの教育には、少し頭をかしげたくなる時もあります。

自分が小さいころ日本で過ごしてきた学校の内容に比べると、勉強以外のことを学ぶ時間が圧倒的に少ないです。

これだと勉強に不向きな子供はどうすればいいのかという問題が・・・。

それこそSLCに不合格の時には人生終わりの烙印を押されてしまいます。

 

最近は勉強以外のアートや運動、その他の個人の特殊な才能を大事に考えている学校も増えてきていると聞きます。

ネパールも時代の変化が激しい国ですので、これからはまた変わっていくかもしれませんね。

今後のネパールの教育に注目していこうと思います。

 

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