国が変われば、赤ちゃんや子供に接する態度も違ってくるものです。
日本と同じように子供に接すると、ネパールの人々にとってはちょっと違和感を覚えることもあるかもしれません。
日本と異なるネパールの子供へのしつけや、対応についてまとめてみたいと思います。
ネパール流!赤ちゃんのあやし方・子供の可愛がり方
ネパール人は昔から大家族で生活している人が多いため、自分の子供がいなくても子供の扱いに慣れている人がほとんどです。
子供に全く興味なさそうな学生や強面のおじさんでも、小さな子供をみれば笑顔で話しかけてくることが多いです。
私がネパールで子育てをしてきて、「あれ?日本とはちょっと違う・・・」と感じたことがいくつかあります。
子供の頭を撫でるのはタブー
日本で小さな子供を可愛がる動作として、頭を軽く撫でながら「いい子いい子」するときがありますよね。
ここネパールでは、頭を撫でることはまずあり得ません。
もともとネパールでは「頭に神様が宿っている」と考えられているようで、よしよしと頭を撫でるのはタブーとされています。(確か仏教の国タイもそうだったかな?)
私もネパールで子育てをしてきましたが、娘の頭を撫でられたことは一度もありません。
じゃあ、どうやって子供を可愛がるの??
と思うかもしれませんが、ネパールで「この子、可愛い!よしよししてあげたい!」と思ったときにはほっぺたをつねるんです。
つねるというと痛そうですが、つまんでプニプニするという感じでしょうか。
それがネパール流の子供に対する愛情表現です。
可愛いすぎると「ムギューっ!!」と強くつまんでくることもあるので、嫌がる子供もいます。
道を歩いていると知らない人から急にされることもあります。慣れていないとちょっとビックリするかも。
子連れで初めてネパールに行くという方は、心得ていた方が良いかもしれませんね。
ちなみに、「チュッ!」と勝手にキスされるのも普通です。
チュッならまだしもブチューっ!の人も時々いるので、嫌悪感を感じてしまう親にはつらいです。
チョコレート・飴などたくさんのお菓子をもらう
可愛い子供にお菓子をあげるのは日本でも同じですが、ネパールは周りに登場人物が多いため、やたらと甘いものをもらう機会があります。
日本のように「食べさせてもいいかしら?」なんて許可をとる人はほとんどいません。
ちょっと目を離しているうちに色んな人からチョコや飴をもらって食べていた・・・ということが何度もありました。
呼ぶ時は名前を使用しない
特に乳児期の小さな赤ちゃんに対してですが、本人の名前はあまり呼ばないことが多いです。(生まれてしばらく名前がない子も珍しくないです)
男の子は「バブー」、女の子は「ナニー(ナヌー)」と呼んで可愛がります。
最初、ネパールは知り合いや親戚が多すぎて子供の名前を覚えきれないからなのかな?と思っていました。
でも実の親でも自分の子の名前を呼ばない人は結構いますね。
常に誰かに抱かれてる
ネパールは、日本のように日中母親だけが赤ちゃんをみているという状況が少ないです。
人手がたくさんあるので、赤ちゃんがベッドやチェアーに寝かされっぱなしということもあまりない。
逆に、「少しはそっとしといてあげたら?」と心配になるくらいにかまってくれます(笑)。
私の娘が小さかった頃、だっこ紐に入れてあやしていたら「そんな紐でだっこして可哀想」「私がだっこする」「俺がだっこする」と、よく奪われたものです。
・・・というように、ネパール人はとにかく子供が大好きなんです。
ネパール人の子供のしつけは案外ルーズ?
ネパール流のしつけについて考えてみましょう。
う~ん、あまりしつけしている人を見たことがないかもしれません。日本のお母さんのようにガミガミ注意する親はあまりいない印象ですね。
ネパールの子供は、兄弟や親戚・近所の子が周りにたくさんいる事が多く、いつも子供同士で遊んでいる姿がみられます。
親が何かを教えてあげたり、一緒になってままごと遊びなどをするっていうのは見ないです。
子供が危険なことや人に迷惑をかけることをしたときには注意しますが、マナーやしつけについては割とルーズな気がします。
- 机やテーブルに立って遊ぶ
- 靴は玄関で揃えずぐちゃぐちゃ
- 人のものを勝手に使う&返さない
- ごめんなさい、ありがとうが言えない
- 列をつくれない、順番を守らない
日本と比べると、このような子供はネパールでよく見かけます。
もちろん子供の時にしつけられていないので、以上のことができないまま大人になってる人も多いです。
まぁここはネパールですので、「ネパールではそれが普通だ」というなら私が言うことでもないのですが。
自分の子供もネパールで育っているので、親の私からみてもしつけが甘かったかなぁと思うことが時々あります。
ただ、ネパール人の前で子供を激しく叱ったり、細かいことにいちいちしつこくいうのはあまりよく思われません。
ですので、もし将来的に日本に住むことがあれば、困らない程度にはしつけていきたいなと思っています。